怪我をしてからの手術の回数は何回になるだろう?痙性が強かったため、それをなくすために筋肉や腱を何か所切っただろう?筋肉や腱を切る手術や、褥瘡(床ずれ)の手術のことを掲載しているページです。
痰吸引の為の喉の切開から始まった障害者としての人生。
首の骨に骨盤の骨を移植する手術、床ずれ(褥瘡)を治すための手術、腱移行手術、痙性という痙攣のようにガクガク足が動く状態をなくす為の手術など、オペ室は15回ほど入りました。
オペ室の感想は、ほんと寒いってことです。ブルブル震えるくらい…
首には大きな傷が3つあります。怪我をしてからすぐ喉を切開しました。これは痰を吸引するためです。切開してから3日間は声が出せなく、何か伝えるときは口パクでした。それから首の前方と後方を手術したんですが、半年後に骨がずれてしまい、後方はもう一度手術しました。後方の傷は約18cmあります。
骨盤です。右側の薄い傷は、ここから骨を取り首に移植したときのものです。左側の傷ですが、 2003年11月に手術したときのものです。足の痙性(痙攣のような感じ)を少なくするために筋を切ってもらいました。残念ながら少なくなることはありませんでした。逆に強くなってしまい困ってます。
褥瘡を治した時の傷です。怪我をしてからしばらくは寝たきりだったので、その間に仙骨部分に褥瘡が出来てしまいました。なかなか治らなく手術をしましたが、術後3週間のうつ伏せがかなりきつかったです(笑)。これはけっこう縫いましたよ。抜糸にだいぶ時間が掛かりましたから。
左足の傷です。2003年11月の痙性が少なくなるようにと行った手術の時の傷です。ハムストリングス(筋群の総称)を切ったり伸ばしたりしました。術後にギプスを巻かれたんですが、歩けない足にさらにギプスがあると最悪です・・・傷は約12cm程で、股の部分にも約8cm程の傷が2つあります。
右手の平の傷です。2004年2月に行った腱移行手術の時の傷です。普通は2回に分けて行う手術を 1回でやってしまいました。時間は7時間掛かりました。この手術によって、力が入らなく何も持てなかった手で、缶ジュース等を持つことが出来るようになりました。術後はかなり痛く、う~う~うなってましたね。痛み止めの注射をバンバン使いました。手の平だけで30針近く縫いました。
右手の親指部分と手首です。これも腱移行手術の時の傷です。親指の第二関節は固定されているので動きません。ケロイド体質の為、新しい傷は最初の頃は紫色なんですが、術後2年も経ちますと、だんだん分からなくなるもんですね。この手術をしてくれた先生に久しぶりに会ったんですが、「あ~、トランスファーするから形が変わっちゃったなぁ・・・」とポツリ。トランスファーはしてほしくないみたいですよ。この手術の後は・・・
右腕の傷です。こちらも腱移行手術の時の傷です。動いている筋肉を動いていない筋肉の方に付けて利用するために約16cm程切りました。形成外科の先生に縫ってもらったので、傷は比較的綺麗です。傷がたくさんあると、天気が悪くなるたびにズキズキ痛むので嫌ですね・・・無闇にメスは入れない方がいいですよ。
頚損の方に、「傷は目立ちますか?」とよく聞かれるんですが、やっぱり腕の傷は目立ちます。左の画像は、術後半年の時に撮影したものです。ケロイド体質なので傷は紫色でした。一つ上の画像は、術後2年が経過してから撮影したものです。色がだいぶ変わり、回りに馴染んだと言えば馴染んだんですが、目立たなくはないですね・・・(^_^;)
二回目の痙性を弱めるための手術前の主治医の説明(上画像左)と、手術の次の日に撮った傷痕(上画像右)。この手術で8ケ所の筋を切りました。
腱移行術。これを行うことによってどうなるのかというと、簡単に説明するなら、指を動かすようにする。もう少し詳しく説明すると、手首を背屈させたとき、親指と人差し指がくっつくようになる。というものです。挟む力 (ピンチ力)がアップするという説明の方が分かりやすいですかね。それよりも、握力が少し戻る。という説明の方が近いかもしれません。
腱移行術前の私の右手は、指が伸びてしまっていてプラプラでした。しかし、腱移行術後は、手首を背屈させると指が引っ張られて曲がるので、カテーテルはもちろん、ジュースの缶なども持てるようになりました。
指は伸びてしまっているよりも、曲がっていた方が使い勝手がいいと私は思います。背屈が出来て指が伸びてしまっている頚損の方には、魅力的なオペかもしれません。ただし、あまり期待し過ぎるのも良くないと思いますので、この辺でお話は止めておきます…
補足情報ですが、上腕三頭筋を復活させるオペもあるみたいです。