車椅子

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もう二度と歩けません。そう言われるとやっぱりへこみます。脊髄をやられて足が動かない、どうしようもないですよね。そんな足の代わりになってくれるのが車椅子です。

いずれは自分専用の車椅子を

脊髄を損傷すると、入院期間、または施設等の入所期間が長くなります。最初のうちは病院などの車椅子を借りることが出来ますが、いずれは自分の車椅子を購入しなければなりません。ちょっとした知識があると、購入がスムーズかなと思いましたので、このページを作りました。
車椅子の乗り方などを紹介しているサイトはたくさんありますので、ここでは割愛します。

身体障害者手帳を交付されてから車椅子を購入

車椅子の購入は、受傷後(頚髄損傷の場合はほとんどが入院した日からになると思います)6ヶ月が過ぎ、身体障害者手帳を交付されてから行ってください。各種サービスや補助制度(助成金等)を利用するためには身体障害者手帳が必要になります。また、車椅子の購入は助成金(6年に1度)が出ます。

※身体障害者手帳を申請する場所は、住民登録している市区町村に申請します。詳しくは市役所(区役所)の福祉課にお問い合わせください。

車椅子購入の助成金の申請手続き

車椅子購入の助成金の申請手続きは、都道府県によって違いがあると思いますが、車椅子業者さんに見積もりを出してもらい、申請書類とその見積もり書を提出するというのが大体の流れです。

車椅子のメーカーはどこがいいの?

車椅子を購入する際、どこのメーカーのものを購入すればいいのか迷います。よく分からずに私も悩みました。オーエックス(OX)、クイッキー(Quickie)、ニック(NICK)、ティグ(TIG)などなどメーカーが豊富です。自動車のメーカーがたくさんあるのと似ています。TOYOTA、NISSAN、HONDA、SUZUKIなど。

私はオーエックス(OX)の車椅子を使っています。オーエックス推しというわけではありませんが、たまたま入院した病院にオーエックスの方が出入りしていて、その流れでオーエックスの車椅子を購入しました。入院中でしたら、リハビリの先生やケースワーカーさんに車椅子購入について相談してみてください。業者さんを紹介してくれるはずです。

車椅子メーカー(取扱店)

オーダーメイドの車椅子(モジュール車)

オーダーメイドの車椅子(モジュール車)を制作する場合、車椅子に取り付ける部品(パーツ)を、所々ですが自分で選べます。例えば、アームレスト(肘置き)がロングとショートどちらか?や、ステップはフレームに一体化したものか跳ね上げ式か?など。パーツを交換出来たり、いろいろと調整が可能というのがモジュール車の最大のメリットだと思います。

私が乗っているのはOXの車椅子なので、説明もOXの車椅子を使ってしか出来ませんが、知っておくと購入の際に役立つかなと思う点を、画像を使ってご説明しますので参考にしていただければと思います。また車椅子メーカーにより名称が違ったり、パーツの交換が出来ない部分などもあるかもしれませんので、ご不明な点は各メーカーのホームページや担当者さんにご確認ください。

赤枠にマウスを載せると説明が表示されます!

グリップ

バックレスト

アームレスト

ハンドリム

車軸

ブレーキ

レッグレスト

キャスター

ステップ

グリップ(介助用)
グリップ(介助用)グリップも付けるか付けないか選べる場合がありますが、車椅子を押してもらう時にはあった方がよいです。ここも高さの調整が出来ますが、高く取り付けると車への積み込みが大変になります。積み込みまで考えている方は低めに取り付けてください。
バックレスト(背もたれ)
バックレスト(背もたれ)体の状態が悪い方は、バックレストが高い方がよいです。寄り掛かる部分が多い分安定します。多少座位を保てるのであれば、低くても大丈夫ですが、痙性などで後ろにひっくり返らないように注意が必要です。
アームレスト(肘置き)
アームレスト(肘置き)肘を置いておくバーです。このバーがあった方が頚損の方は便利だと思います。おしりを前に出したり、おしりの除圧のときによく使います。ロングとショートがあります。僕はショートを使っています。
ハンドリム(こぐところ)
ハンドリム(こぐところ)車椅子をこぐ部分ですが、ハンドリムと言います。ここは、タイヤからハンドリムまでの幅(1cmとか1.5cm)を変えられます。自走の場合で手にグローブ(グローブの説明は後ほど)を付ける方は、ビニールコーティングしたタイプがおススメです。グローブとハンドリムの相性がよく、力を伝えやすいです。
車軸
車軸車種やメーカーによってここも調整可能な場合があります。頚損の方の場合は、車軸を後ろに下げた方が車椅子が安定します。前に出すとキャスターが上がりやすくなり、車椅子ごと後ろに倒れる場合もあります。後ろに倒れる場合が多い時は、車軸を後ろに下げてみてください。
ブレーキ
ブレーキブレーキのポイントですが、掛けやすいか掛けにくいかです。力のない頚損の方はブレーキを掛けるのがきつい場合があります。そのため、ブレーキのレバーは長い方がよいです。長い方が少しの力でブレーキを掛けることが出来ます。ブレーキ自体が前後に調整可能ですと便利です。
レッグレスト
レッグレストこれは、車椅子の下に足が落ちないようにするためのものです。ステップから車椅子の下に足が落ち、そのまま前に倒れてしまうこともあるため、それを防ぎます。僕はこれでふくらはぎの部分を抑えるようにしています。これがないと足が落ち、前に倒れます。
キャスター
キャスターキャスターには大小さまざまな種類があります。あまり小さいと、ちょっとしたくぼみにキャスターがはまり動けなくなります。大きすぎるとかかとにキャスターがあたり回転することが出来ません。現在の主流はサスペンション入りのキャスターですが、足に伝わるガタガタを抑えてくれるので痙性の抑制にもなります。
フットレスト(ステップ)
フットレスト(ステップ)車種やメーカーによって、フレームと一体化しているか、跳ね上げ式かで選べます。自分で行動することが多かったり、車への積み込み、小判型便器の使用を考えている場合は跳ね上げ式のステップがよいでしょう。

グリップ(介助用)
グリップ(介助用)グリップも付けるか付けないか選べる場合がありますが、車椅子を押してもらう時にはあった方がよいです。ここも高さの調整が出来ますが、高く取り付けると車への積み込みが大変になります。積み込みまで考えている方は低めに取り付けてください。
バックレスト(背もたれ)
バックレスト(背もたれ)体の状態が悪い方は、バックレストが高い方がよいです。寄り掛かる部分が多い分安定します。多少座位を保てるのであれば、低くても大丈夫ですが、痙性などで後ろにひっくり返らないように注意が必要です。
アームレスト(肘置き)
アームレスト(肘置き)肘を置いておくバーです。このバーがあった方が頚損の方は便利だと思います。おしりを前に出したり、おしりの除圧のときによく使います。ロングとショートがあります。僕はショートを使っています。
ハンドリム(こぐところ)
ハンドリム(こぐところ)車椅子をこぐ部分ですが、ハンドリムと言います。ここは、タイヤからハンドリムまでの幅(1cmとか1.5cm)を変えられます。自走の場合で手にグローブ(グローブの説明は後ほど)を付ける方は、ビニールコーティングしたタイプがおススメです。グローブとハンドリムの相性がよく、力を伝えやすいです。
車軸
車軸車種やメーカーによってここも調整可能な場合があります。頚損の方の場合は、車軸を後ろに下げた方が車椅子が安定します。前に出すとキャスターが上がりやすくなり、車椅子ごと後ろに倒れる場合もあります。後ろに倒れる場合が多い時は、車軸を後ろに下げてみてください。
ブレーキ
ブレーキブレーキのポイントですが、掛けやすいか掛けにくいかです。力のない頚損の方はブレーキを掛けるのがきつい場合があります。そのため、ブレーキのレバーは長い方がよいです。長い方が少しの力でブレーキを掛けることが出来ます。ブレーキ自体が前後に調整可能ですと便利です。
レッグレスト
レッグレストこれは、車椅子の下に足が落ちないようにするためのものです。ステップから車椅子の下に足が落ち、そのまま前に倒れてしまうこともあるため、それを防ぎます。僕はこれでふくらはぎの部分を抑えるようにしています。これがないと足が落ち、前に倒れます。
キャスター
キャスターキャスターには大小さまざまな種類があります。あまり小さいと、ちょっとしたくぼみにキャスターがはまり動けなくなります。大きすぎるとかかとにキャスターがあたり回転することが出来ません。現在の主流はサスペンション入りのキャスターですが、足に伝わるガタガタを抑えてくれるので痙性の抑制にもなります。
フットレスト(ステップ)
フットレスト(ステップ)車種やメーカーによって、フレームと一体化しているか、跳ね上げ式かで選べます。自分で行動することが多かったり、車への積み込み、小判型便器の使用を考えている場合は跳ね上げ式のステップがよいでしょう。

オーダーメイドの車椅子では座面の幅も重要です。座面幅が36cm・34cm・32cmの3台に乗ったことがあります。初めて購入したときの車椅子は座面幅が36cmのものでした。フレームの形状も、クッションを置いた状態で横から見た時に、クッションより上にフレームが伸びてきているタイプ(説明がうまく出来ない…)でした。初めての購入でビビっていたというのもありますが、よく分からずに何も考慮せずの購入でした。しかしこれが失敗でした。

車への車椅子の積み込み、車やベッドへの移乗などを考慮していなかったため、移乗の際にフレームにおしりがあたるなど大苦戦。また、大きめの車椅子は狭い自宅では不便で困りました。そこで、2台目の車椅子はいろいろなことを考慮し、バックレストを低く、車軸を前に、タイヤからハンドリムの距離も短く、座面幅も34cmでコンパクトにまとめました。これが一番しっくりきています。

座面幅32cmの車椅子もかなりコンパクトです。ただ、狭い場所でもすいすい通れるのですが、安定感がなく、バランスを崩すと車椅子ごと倒れたりしました。ただコンパクトにすればいいのかといったらそうではありません。

骨盤の幅、車への車椅子の積み込み、自宅のドアの幅、玄関で回転出来るか、スロープの幅などを考慮しながら車椅子はお選びください。モジュール車なので、後からパーツを交換したり調整も可能ですが、それだと余計にお金が掛かかります。

使用しないときは畳んでおきましょう(^_^)

車椅子用のクッション

これから先、歩けない分座っている時間が長くなると思います。座っている時間が長くなるということは、褥瘡(床ずれ)に気を付けなければなりません。それを予防してくれる車椅子用のクッションは、ROHO(ロホ)や、J2・J3などがメジャーですが、最近は開発も進み、さまざまなタイプのものが販売されています。

私はJ2クッションを10年ほど使い、現在はロホクッションを使用しています。ロホの場合、クッションの高さは、10cm・7.5cm・5cmを選べます。褥瘡が心配でしたら10cmがよいと思います。車椅子屋さんがデモでクッションを数種類持っている場合があります。購入前に試す機会があれば、ぜひ試してから購入して下さい。正しい座位の姿勢を保持したい場合はJ3などがおススメです。また、エアーセルクッションのメディエアには、モニター制度があるようです。

何かと便利なグローブ

頚損で指が動かない場合、車椅子を前に進めるために、ハンドリムを握って漕ぐという動作が出来ません。その場合、手の平でハンドリムを扱がなければなりません。しかし、汗をかかない手の平は乾燥していて、ハンドリムを漕ごうとしても滑ってしまいます。これでは力が伝わらずに車椅子が進みません。そんな時は力を伝えるためにグローブを使用します。このグローブが何かと便利です。

ハンドリムがビニールコーティングされている場合、グローブとの相性が抜群で滑ることはありません。これでしっかりと車椅子を漕ぐことが出来ます。このグローブはとにかくグリップ力が強いので、いろいろな場面で力を発揮してくれます。手に滑り止めが付いているイメージですね。スマートフォンや雑誌なども滑りにくくなります。

車に車椅子を積み込むときはこのグローブがあるとほんと助かります。グローブに慣れると手放せませんよ(^_^)b

車椅子用グローブ

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